二次元コンプレックス

二次元コンプレックス（にじげんこんぷれっくす）とは、紙上や画面上などの完全に空想上の二次元（アニメ・漫画・ゲーム等の空想の産物、及びそれらを根拠とする派生物（フィギュア等））キャラクターに対して恋愛感情を抱く状態をさす。略して二次コン（にじこん）という。

本来これは「二次元フェチ」とでも言うべきものなのであろうが、分析心理学においてフェティシズムとコンプレックスの概念が関連していたことから「二次元コンプレックス」という俗語が作られた。だがこれはマスコミの用語で「コンプレックス＝劣等コンプレックス」という日本におけるコンプレックスの概念の誤用を意識した一種の蔑称であった。やがて同人用語として一般化し、二次元上のキャラクターを「俺の嫁」「俺の婿」と称する者に対する批判として一般的に用いられることになる。そのため「真のオタクは自分のことを二次元コンプレックスであるとは言わない」と言う人も少なからずいる。そういった人の一人である岡田斗司夫は、自らの著書「オタクの迷い道」にて、この言葉を使う者は、異性にもてるかどうかを中心にした古い価値観に縛られた哀れな者であると述べている。異性同性の人間を始めとして三次元上の存在に対する恐怖や憎悪を伴う場合もあり、また対人恐怖症として診断される場合や引きこもりと見なされる場合もある。